成年後見制度に積極的な司法書士

今の日本社会は、契約を前提とする社会です。
ちょっとした買い物にわざわざ契約書を作ったり印鑑を押したりはしませんが、厳密に言うとこれらの商品購入も一種の契約行為に含まれます。
つまりわたしたちの日常生活は常に判断と契約の連続なのです。

自分自信に判断能力が十分に備わっているなら何も問題ありません。

しかし老いや病気、疾病によってその判断能力が著しく低下してしまった際、その判断能力の低下によって不利益をこうむらないように、成年後見制度というものがあります。
これは親族や司法書士や弁護士・社会福祉士などの第三者が後見人となり、被後見人にかわって様々な判断や契約行為を行う、被後見人の身上監護と財産保護を行う制度になります。
成年後見制度とは高齢者や障害者が安心して暮らしていける社会、そのための重要な役割を担っています。
超高齢化社会を目前に控えた日本社会において、今後この成年後見制度の拡充と後見人の育成は急速な課題になりつつあります。
特に司法書士や弁護士、社会福祉士などは、日頃の業務から後見制度と深く関わりがあります。
そのため、第三者後見人のシェアとしてこの三士業がほぼ独占状態にあるといってもいいでしょう。
その中でも一番積極的なのが司法書士業界であり、成年後見制度の普及や後見人育成に尽力しています。
しかし今後確実に後見人側の受け皿不足してくるのは目に見えて明らかです。
司法書士や弁護士、社会福祉士、既存の三士業の他にも成年後見に積極的に介入する士業が増えてきており、超高齢化に備えて着々と準備が進んでいる状態です。
行政書士や税理士などはその筆頭といえるでしょう。

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