NPO法人の役割と設立方法
特定非営利活動法人のことを略してNPO法人といいます。
近年、やたらとこのNPO法人という単語をよく耳にするようになりましたが、ではNPO法人とはどのような活動を行う団体なのかご存じでしょうか?
もちろん具体的な活動内容、事業目的はその団体ごとに異なりますが、NPO法人とは単なる法人とは異なり、特定非営利活動促進法(NPO法)という法律の元に設立・運営されるものになります。
実際、設立には所轄庁の審査があり、簡単に法人格を取得出来るものではないのです。
とても簡単に説明すると、利益を追求しない団体のことをいいます。
しかし利益を追求しないことと、利益を出さないことはイコールではありません。
NPO法人も活動によって収益を得ることもあれば、財産を保有したり人を雇ったりすることもあります。
しかし営利法人の株式会社などと比べてみるとその違いは明らかになります。
株式会社の場合、稼いだ利益を株主・社員に分配する義務があります。しかし非営利活動法人の場合、この利益は100パーセント次年度の予算へと繰り越し、今後の事業運営費に充当しなければなりません。
ここが大きな違いといえるでしょう。
本来、世の中全体のための利益、サービスは行政が担う分野とされています。しかし行政は誰に対しても平等、公平、をモットーにしています。
価値観が多様化する現代社会においては、個人個人に例外的に行政が対応していく事はほぼ不可能と言ってもいいでしょう。
どうしてもサービスが行き届かない部分というのは出てきてしまいます。それが災害などの緊急性を要する分野であれば尚更、大惨事にもつながりかねません。
NPO法人はその行政がカバーしきれない部分を補ってくれる存在として期待が高まっています。
NPO法人設立には審査や要件などもあり、認証まで数か月かかる大変なものですが、それだけ社会的信頼と期待が高いものになるのです。